運動不足による筋肉痛からの解放!!

今週のお題「運動不足による筋肉痛」

 

ところでみなさんは日頃から運動していますか?

「運動の秋」の時期になってきたことで様々な運動に注目が行きがちですが、久々に運動をしたり、急に激しい動きをした後に起こる「筋肉痛」についての知識は持っていますか??

ここでは運動をした後に誰でも一度は経験のあるであろう「筋肉痛」について詳しく話していきたいと思います。筋肉痛には未だ解明されていないことも多くあります。筋肉痛の痛みを和らげ、かつ可能な限り早期に緩和するには栄養補給と血行促進がポイントと言われてます。食事や睡眠、温めることや冷やすこと、ストレッチを行うことが大切です。また予防には日ごろからのケアや運動前の準備が効果的と言われています。

 

 

筋肉痛のメカニズム

 筋肉痛のメカニズムは現代でもはっきりとは解明されておりません。以前は、運動した際に発生する疲労物質「乳酸」の蓄積が原因であるといわれていましたが、現在では、筋肉痛とは、普段あまり使われない筋肉や動きをすることによって、その負荷に耐えきれなくなった筋肉が傷つき、それを修復しようとする過程で起こる現象が有力となっております。ある意味腰痛や肩こりも同じことですね。また、筋肉痛はその翌日に筋肉痛になったことは誰でもあると思います。

 

 

筋肉痛には2つの種類がある!!

1.即発性筋肉痛

 運動中や運動後に起こる筋肉痛を「即発性筋肉痛」と言います。

この筋肉痛は、筋肉が酸欠状態によって、筋肉の中に痛みの物質が蓄積することが原因であると考えられています。

 

2.遅発性筋肉痛

 運動後の数時間〜数日後に発生する筋肉痛を「遅発性筋肉痛」と言います。

大多数の筋肉痛がこの「遅発性筋肉痛」です。

 原因としては運動時に産生される「乳酸」によるものと言われていましたが、現在では損傷した筋繊維の炎症による痛みや傷を修復する際に産生する物質が痛みにも関わるものであり、これらによって痛み起こるものと考えられています。

 さらに人は痛みを感じる閾値(痛いと感じるライン)というものがあり、痛みに伴い一時的に閾値を下げ身体を保護しようとする働きがあります。また、よく使われる筋肉には、血液を送る毛細血管が発達していますが、普段の生活ではあまり使われていない筋肉には、十分な毛細血管が張り巡らせていません。その為、筋繊維が傷ついたとしても傷を治す成分が届くのに時間がかかり、同時に発痛物質が届くのにも時間がかかる為とも考えられている為、痛みが時間の経過とともに強くなることがあるのです。

 

 

筋肉痛を緩和する方法!!

痛みを緩和するポイントは「血行促進」と「栄養補給」です。

 

1.患部を冷やす

 筋肉痛のなり始めは、筋肉の使い過ぎによる筋肉の炎症による痛みであり、熱を持っていることがあります。その際は、15分程度、患部を冷やすことで炎症症状を軽減させることができます。熱を持っている状態が改善後は、血流を促すために温めることが良いとされます。

 

2.身体を温めて血行を促す

 炎症による熱が引いた後は、患部を温めて血行を促していきましょう。

具体的には、①お風呂に浸かる②マッサージやストレッチを行う③カイロなどを使う④温かい服装をする⑤温かい飲み物を飲む などです。

・お風呂の場合はお湯の温度を40℃程度にし、15分程度浸かるようにして下さい。これからの時期は40℃以上のお湯に15分浸かることで免疫力の向上も見込めるため、一石二鳥でおススメです。

・マッサージやストレッチに関しては、痛いからと言って動かさないでいると身体が硬くなり、血行が良くならず、痛みが長引き返って逆効果になってしまいます。その為、無理のない範囲で、身体をほぐし血流を良くしてあげましょう。この時、マッサージやストレッチを行う際は、反動はつけず、呼吸も止めないようにしながら行うとより効果的です。

・カイロなどの使用に関しては、患部を温めることで血流が促され、患部に蓄積している痛みの物質を流してくれます。あまり熱すぎや長時間温め続けると低温火傷の恐れもある為、注意が必要です。

・温かい服装や温かい飲み物に関しても身体を温めて血流を促すことで痛みの物質を流しやすくなります。

 

3.適切な栄養補給を行う

 筋肉痛がある場合、身体は疲れやすく、疲れを蓄積している状態になっています。

そこで栄養補給として「ビタミンB1」を摂るように意識しましょう。

ビタミンB1疲労回復に効果があります。

 (例:豚肉、大豆、鶏肉 など…)

 また、運動前などにアミノ酸を摂ることもおススメです。アミノ酸疲労回復や疲労を蓄積しにくくする役割があります。

 さらに、水分補給もこまめに摂るようにしましょう。筋肉痛になると筋肉が強張ってしまいます。また、筋肉を修復する際も水分を必要とするのでいつも以上にこまめに水分を摂るように心がけましょう。

 

4.十分な睡眠をとる

 やはり身体の不調を調整するには、まずは睡眠が重要です!!

夜間、特に10時~2時ゴールデンタイムと言われる時間にしっかりと睡眠を取ることで、身体のエネルギーになる「成長ホルモン」が活発に分泌されます。この成長ホルモンをたくさん作ることで筋肉の修復や疲労回復を促してくれます。

 

 

筋肉痛の予防対策!!

 先ほども述べたように、筋肉痛は普段あまり使われない筋肉は急な運動によって傷つくことで生じるものです。その為、普段からストレッチや身体を大きく動かして筋肉の柔軟性を保ち、血流を促していることで、筋肉痛を予防でき、且つたとえ筋肉痛になってしまったとしても軽度で済むことにもつながります。

 

 まとめ

 今回は運動の秋ということで、運動だけでなく、久々の運動によって生じる弊害「筋肉痛」への対策についてお話ししました。今回の内容を活かしてより良い「運動の秋」を過ごされることを願っております。

 

 

では、また次回に!

To be continued!✋

 

 

 

 

 

疲労に振り回されない人生を!!パート②

 前回の記事では、『疲労に振り回されない人生を』というテーマで

疲労とはなんぞや?

・そのメカニズムとは

疲労のきっかけや対処方法

をお伝えしましたが、そもそも疲れるとどんな症状が出ると思いますか?

 ぱっとイメージできるものとして、身体のだるさ、睡眠不足、食欲不振、頭痛、肩こり、腰痛、便秘、イライラ感、動悸がするなどなど、テレビなどでも言われているような症状が思いつきますよね。

 そもそもこれらの症状は何が原因なのか知っていますか?

 これらの症状のほとんどが自律神経系の乱れによる影響と考えてもらって良いと思います。

 という事で、今回は疲労と自律神経系の関係性について話していきたいと思います。

 

そもそも自律神経って何?

 自律神経とは、呼吸、循環、代謝、体温、消化、分泌、生殖などの生命活動の基本となる機能のホメオスタシス(恒常性機能)を保つ為に重要な働きをしている神経です。

 自律神経は"無意識的”に働きます。自律神経があるおかげで、私たち人間は特に自分で意識しなくても各種の内蔵の状態を把握でき、心臓を動かすペースを変えたり、食べ物を食べた後に消化管を動かしたり、消化したり、呼吸をしたり、眠ったりする事ができるわけです。

 

自律神経の種類

 自律神経には機能的に異なる2種類の神経によって各器官を支配しています。その2種類は交感神経副交感神経と言われるものです。おそらく聞いた事がある人も多いと思います。これらの神経の機能はお互いが反対の働きに関係するようになっております。(例えば、交感神経が右に行くなら、副交感神経は左に行くというイメージです)

  

 

自律神経の役割

 交感神経は、心拍数を高め、血圧、血糖を上げ、消化管の分泌・運動を抑えます。身体がなんらかの緊急事態の際に、それに即座に対応できるように身体全体の機能状態を変えるわけです。

 逆に、副交感神経は、交感神経の働きとは反対に、省エネになるようエネルギー消費を節約し、身体に蓄える働きをします。

 

《交感神経が活発になると》

  • 瞳孔は散瞳
  • 涙腺や唾液腺は血管を収縮させて分泌を減少させる
  • 汗線は分泌を増加させ、多汗になる
  • 心臓の筋肉の収縮力を増す(心拍数が増える)
  • 肺の気管支平滑筋弛緩させ、気管支を拡張させる
  • 気管支の動脈を収縮させる
  • 消化管の筋肉の動きを抑制させる(蠕動運動を抑える)
  • 肝臓ではグリコーゲンを分解しブドウ糖に変える
  • 腎臓では尿の産生を減少させる
  • アドレナリンとノルアドレナリンを放出させる
  • 膀胱が弛緩し、蓄尿する
  • 便秘になる
  • 射精させる
  • 鳥肌が立つ
  • 脳の血管が収縮する
  • 皮膚や内蔵臓器、骨格筋の血管を収縮・拡張させる

 

《副交感神経が活発になると》

  • 瞳孔は縮瞳
  • 涙腺や唾液腺は血管を弛緩させ分泌を増加させる
  • 心臓の筋肉の収縮力を減少させる
  • 肺の気管支平滑筋を収縮させ、気管支を狭くする
  • 消化管の筋肉の働きを亢進させる(蠕動運動を促す)
  • 膀胱が収縮し、排尿させる
  • 勃起させる
  • 脳の血管が弛緩し、拡張する

 

このように、交感神経と副交感神経とはお互いが反対の働きをしているのがお分かりになると思います。それぞれが多賀に強調している事で、私たちの身体の生命機能の働きがバランス良く保たれているのです。

 

 

なぜ自律神経が乱れるのか?

 先ほど話したように、自律神経は私たちの生命機能を保つ為にとって重要な働きをしています。

 普段の心と身体が乱れていると身体のホメオスタシス機能も不安定になってしまいます。

 その乱す主な要因としては、

  • 生活習慣
  • ストレス

が挙げられます。

 

 生活習慣と言っても睡眠不足、栄養や時間の偏った食事、仕事の夜勤など様々です。規則正しい生活のもと、自律神経の働きが十分発揮されますので、出来る限り十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけて生活を送る事が大切です。

 特に朝の起床直後は副交感神経の働きが弱い時間帯です。その為、始まりである水分をとって朝食を摂る事で副交感神経の働きを促し、自律神経のバランスを整えてくれます。また、食事も早食いではなくできるだけゆっくりしっかりと噛みながら食べるように心がけることもポイントです。

 

 ストレスに関しても、人それぞれストレスの感じ方は違うと思います。人がストレスを感じることで体内では交感神経が優位に働きストレスに負けないよう身体をコントロールしようと働きます。長時間ストレスを受け続けるとその交感神経優位の状態も長くなり、副交感神経とのバランスも崩れてしまします。その結果、ストレスを受けている状態でなくても交感神経優位の状態になってしまい、身体のバランスが乱れてしまうのです。

 

 交感神経の優位な状態になると、肥満にもなりやすくなります。また、喉の痛みや熱っぽさも自律神経の乱れによるものかもしれません。

 そういった事が少しでも当てはまる方は、日々の自分の生活を振り返り、乱れていないかを確かめてみましょう。そして改善できる部分から少しずつ変えていき、疲れに負けない身体づくりを始めていきましょう!!

 

 

 

 

 

でわ、また次回に!

To be continued!✋

 

 

疲労に振り回されない人生を!!

みなさんは日頃の疲れをどうしていますか?

一日仕事や家事をしていての疲れ。休んでも疲れが残ってしまっている。栄養ドリンクを飲まないと作業に身が入らない。など、そういった悩みを持っている方も多いと思います。

疲れや疲れやすさに関しては年齢や肥満、運動不足や体力不足が原因として考えられますが、もう一つ重要なものは日頃の生活習慣だと考えます。

 

そこで今回はその生活習慣と疲れに着目し、少しでもその日の疲れを残さず疲労を回復させる為のポイントを紹介したいと思います。同時に、理学療法士として疲れにくい身体づくりの為のアドバイスもお伝えしていきたいと思いますので、さっそく見ていきましょう!!

 

まずは疲れとはなんでしょう?

疲れの原因・解消法 | タケダ健康サイト

 

 疲労は「疲れ」とも表現され、痛みや発熱と並んで生命を維持するために身体の状態や機能を一定に保とうとする恒常性(ホメオスタシス)の一つとして、三大警告の一つで、それ以上の活動を制限するSOSのサインとして働いています。

 1999年の厚生労働省の調べによると就労人口の約6割の人は疲労感を自覚していると報告されており、2020年の現代においては、生活スタイルが高度になったり、コロナ禍の今、さらに多くの割り合いの人が感じていると予想されます。

 

 

疲労の定義

 日本疲労学会では、「秘湯とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である」と定義されています。疲労は、心身への過負荷により生じた活動能力の低下のことを言い、思考能力の低下や、刺激に対する反応の低下、注意力の低下、注意散漫、動作緩慢、活動量の低下、イライラ感、倦怠感、頭痛、肩こり、腰痛、眠気などがみられます。

 

 疲労には、身体の部位により全身疲労と局所疲労があり、また、肉体的疲労精神的疲労とに大別できます。普段の私たちが感じる疲労のほとんどは肉体的と精神的が合わさったの複合型といれるでしょう。

 (例えば、一日仕事や家事をし終えると肉体疲労だけでなく精神的にも疲労を感じると思います。私たちにおけるほとんどの行動は脳内で手順や方法など情報を適切に処理・学習している事で適切な動作を行えています。その為、筋肉だけでなく、脳も使用しており、複合型疲労になるのです。)

 一方、疲労は継続時間によって急性疲労と慢性疲労にも分けることができます。イメージとしては、仕事や家事などは、休息や睡眠をとることで改善されます。こうした日常生活で繰り返させる一過性の疲労急性疲労と呼びます。反対に慢性疲労は、休息や睡眠では改善されず、長期間にわたって疲労が残るものとされており、この慢性疲労には対しては何らかの対策が必要になります。

 

 

疲労のメカニズム

 疲労は、脳で「疲れた」と感じるものです。

 人がオーバーワーク(過活動)になると、脳内の意欲や情動に関わる部分が、活発に働き始め、この部分が脳内の様々な判断をコントロールしている場所に「休みましょう」と指示を出します。それによって全身の活動が低下し、眠気などにも繋がります。しかし、無理をしすぎると「休め」の指示を無視して活動してしまうため、脳が緊張状態となり、疲労の蓄積に繋がります。

 

 

疲れになる5つのきっかけ

①人間関係や仕事上の精神的ストレス

 人間関係の軋轢などから生じる精神的ストレス

②過重労働など身体的ストレス

 職場での残業時間が増え、この10年間でも過労死やメンタルヘルス障害に陥る人が増えている。スポーツ選手によるオーバートレーニングも含まれる

③紫外線や騒音などの物理的ストレス

 たんぱく質だけでなく遺伝子にも傷をつける。そのほか温熱環境騒音環境光環境も新たに現代的ストレス

④化学物質や残留農薬などの化学的ストレス

 田んぼや畑の近くでは農薬を巻いていることもあり、人が暮らす社会環境のストレス代表

⑤ウイルスや細菌感染などの生物学的ストレス

  コロナウイルスなどの未知の感染症などのによる先が見えない不安などや流行のインフルエンザもその一つ

 

 

疲労を溜めない身体へのポイント

1.良質な睡眠

 睡眠は脳や身体の休息時間である。

 <質の良い睡眠のポイント>

 ①適度な運動

 ②入浴で体を温めてリラックス

 ③寝る3時間ほど前までに食事を済ませる

 ④寝る前2時間前は携帯の使用を控える

  (ブルーライトが睡眠を阻害する)

*睡眠は約7時間を目標に。忙しい場合は週3回程度は7時間睡眠をとれるよう心掛けましょう。

 

2.バランスのとれた食事

 一日しっかりと三食食べるように心掛けましょう。食事と摂らないと消化吸収系の機能も低下し、せっかく食事からエレルギーを補給しようとしても十分に働いてくれなくもまります。

 尚且つできるだけゆっくり食べるようにしましょう。

早く食べることで血糖値の上昇を感じるのに時間がかかり糖尿病の原因になったり、自律神経系が乱れ、血圧変動や極度の眠気などの原因になる。

 栄養もたんぱく質、脂質、ビタミンなども適量取るように心掛けましょう。時間のない日こそ食事を大事にしましょう。

 食事で咀嚼をする事で脳への血流も促され、脳の情報処理能力や情緒面でも整理する事ができます。

 それでもなかなか難しい場合は、ビタミンBカルシウム鉄分といったミネラルは特に意識して摂るようにしましょう。

ビタミンBは、エネルギーの代謝に重要な機能を持っています。

カルシウムは、骨だけではなく細胞の機能を正常に保つために必要で、現代人は不足していることが多いです。

鉄分も酸素を運ぶのに必要な栄養素です。赤血球を作るために重要で、カルシウムと並んで現代人は不足していることが多い栄養素です。

 そこで最近ではプロテインが注目されています。食事の時間を取れない人は、プロテインには良質な栄養素がバランスよく入っており、筋肉をつける、やせやすくなるだけでなく、疲労回復にも効果がある為、オススメです!!

 

  ※!ここで注意!※

『疲れている時には糖分の補給を』 と聞くと思いますが、糖分の摂りすぎは、逆にビタミンB群の不足に繋がります。また、糖分の摂りすぎは眠気を強めるため、摂り過ぎには注意してください。

 

3.生活リズムを見直す

 生活リズムが崩れると睡眠の質の低下、食生活の乱れ、精神的な不安定にもつながります

 一日のなかでもメリハリのある生活を心掛けましょう。

 

4.適度な運動やストレッチ

 軽いウォーキングなどの有酸素運動により、副交感神経を優位にさせ、一日の疲れによって筋肉の柔軟性が落ちている筋肉をストレッチやマッサージによって血流の促進や老廃物の排出を促し、疲労回復を早めていきましょう。

 

今回は、この辺で終わらせてもらいます。

でわ、また次回に!

To be continued!✋

 

 

 

痛みのメカニズム

 今回は痛みのカニズムについてお話したいとおもいます。

 痛みは人間の感覚において、生命機能や防衛のためにとても重要な働きがあるんです。

でも、痛みがあると正直しんどいですよね。痛いだけで気分が下がり、動きも小さく、ゆっくりになり、できる事なら動かず寝ている方が楽になると思ってしまいますよね。

 たしかに痛みの種類によっては安静にするべきであることもありますが、普段の生活においての腰痛や肩こり、首コリ、不安感などは果たしてどうでしょう?動かず安静に静養している方が良くなる?それとも多少動いた方が良くなる?

 正直、それを聞かれても大抵の人は答えることはできないと思います。

 また、痛みには強い痛みもあれば、弱い痛みもある。長い痛みもあれば、短い痛みもある。

 痛みの種類にはさまざまあり、これらの理由を知っている人はほとんどいないと思います。

 

 ですが、今からお伝えする痛みについての知識を持っていることで痛みに対する向き合い方が変わるに今日からの生活では役に立つに違いありませんよ!

 

 無料イラスト 腕が痛い(擬音あり)

 

痛みは痛覚受容器の興奮によって生じる

痛みがどのように伝わるかという道筋は、痛みを感じるのは痛覚受容器が痛み刺激を感じ取るのです。痛覚受容器というのは、ここでは神経の端です(簡単に例を挙げると転んでひざを擦りむいた箇所と考えてください)。個々の部分に強い刺激(刺したり、切ったり、つねったり、叩いたり)があると痛みを引き起こします。あるいは痛みを引き起こす化学物質(疼痛物質)が疼痛受容器に触れると「痛み」という信号が、脳に上がって行きます。

その疼痛物質としては、以下の4つが代表的です。

ブラジキニン

セロトニン

ヒスタミン

プロスタグランジ

 

これらの化学物質の特徴を理解することは大変重要なことです。しかし、テレビなどではここまでは詳しく説明してくれませんよ〜〜。

 

 

《ブラジキニン(B K)》

<作用>

発痛作用

血管拡張作用(平滑筋)

血管透過性亢進作用→浮腫を引き起こす

 (発赤、局所熱感、腫脹、疼痛などの炎症)

・腎では、利尿作用、Na排泄促進

 

〜簡単な流れ〜

『損傷→傷を治そうとして(止血)血小板が集まる→BKが産生→痛み発生・透過性亢進(治りを早くする為)→痛い箇所に血小板などがより集中→かさぶたのようになるとそこの場所が硬くなり柔軟性が低下してしまう』

 痛みの原因である発痛物質も柔軟性を低下させる原因である血小板の成分も血液によって運ばれてくるということは、血流を確保する事が重要になってくる。

 筋肉の収縮は血管を収縮させる役割も担っている為、筋肉を動かす事で血流を促し、同時に身体が硬くなる事も抑制できる事ではないか??

 

 

セロトニン

・約90%が小腸に、約8%が血小板に、残り1〜2%は中枢神経系に存在している物質

・うつとも関係があり、下行性疼痛制御系にも関係がある

 

<作用>

・末梢作用→侵害受容器:発痛物質、炎症において痛みを強める

        血管:毛細血管透過性亢進作用、血管平滑筋収縮(内政動脈、側頭動脈)

・中枢作用→下行性疼痛制御系の伝達物質としての役割(痛みがこれ以上広がらないようにブロックする)例:運動中に捻挫をしても気にならず、試合が終わってから痛みが強くなるようなことは下行性疼痛制御機能が強く働いている状態であると説明できます

・痛み以外の末梢作用→血小板凝集、血管平滑筋収縮、消化器系の運動促進作用

・痛み以外の中枢作用→睡眠、体温調整、嘔吐などの整体機構を調整

 

〜簡単な流れ〜

『損傷→傷を治す為に血小板が集まる→血小板からセロトニンが放出→痛み増強→肥満細胞からもセロトニンが放出される→痛みがさらに増強、血小板を活性化させる』

 ブラジキニンと同様に、筋肉の収縮と身体を動かすことを利用して血流を促進させ、かつ柔軟性を確保していく事が重要。筋肉の収縮によって局所にある発痛物質を流す事で痛みの軽減が図れる。

 また、うつの人やその傾向のある人は、脳内のセロトニンが減少している事が報告されており、セロトニンが現象しているということは、下行性疼痛制御機能が働きにくくなっている状態でもあり、そういった人は強く痛みを訴える傾向にあります。その為、うつやその傾向のある人はしばしば抗うつ薬を使用して現象したセロトニンを改善させる事で下行性疼痛制御機能の働きを助け、中枢作用による痛みの軽減を図れると考えられるのです。

 

 

ヒスタミン

・全身組織に存在し、皮膚や気道などの肥満細胞に高濃度に分布している

・アレルギー反応や炎症に重要な役割を持っている

・末梢作用:血圧低下、血管透過性亢進、平滑筋収縮、血管拡張、弱い発痛作用

・中枢作用:覚醒、脳内エネルギー代謝、自律神経機能

ヒスタミン神経が視床下部後部にある神経核から脳全体に網目状に分布する

 

 

《プロスタグランジン(PG)》

・ブラジキニンによって活性化され、ブラジキニンの作用を増強する発痛増強物質であるが、PGは末梢侵害受容器だけではなく、脊髄後角や視床下部で痛みを修飾する。

・侵害受容器からの入力を介して、脊髄の侵害受容ニューロンの興奮性を高めて痛覚過敏を生じる。

・全身感染症の場合は、視床下部を介して痛覚過敏を生じる。

 

 

 これらのことを、まとめると

痛いからと言って必ずしも安静にすることは帰って逆効果になるということなんです。なんで逆効果になるかを理解しているのとしていないのとでは、痛みが出た時の自分自身の対応、心構えが変わるはずです。少なくともがんによる痛み以外は基本的にできる限り動かすことをお勧めします。

 

 

 

でわ、また次回に!

To be continued!✋

 

 

慢性的な痛みからの解放

 今回は、痛みについてお伝えしていきたいと思います。

そもそも痛みとは何かしていますか?

 痛みとは何らかの不具合よって生じた影響の一つで、人としては痛みによって身体の"SOS”を出しています。

 今回は、痛みとは何かについて、産業理学療法士の私なりに"知っていると得をする”という事を中心にまとめてみましたで、ぜひ最後までお付き合い下さい。

 

 

 国際疼痛学会による痛みの定義は『実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいは、そうのような損傷を表す言葉を使って表現されるふかんあ感覚・情動体験』とされています。

 この定義には注釈がついており、痛みの特徴として重要なものとして2つあります。

①組織損傷などの原因が明らかである場合も、そうでない場合も、本人が「痛い」と感じていれば痛みは確かに存在する

②痛みは身体の感覚であると同時に、情動的側面を有する

 

難しい言い方ですが、要約すると、痛みは主観的な訴えであるが、それが組織損傷によって生じているか、そうでないかなど組織損傷に見合った物なのかを見分ける必要があり、痛みは怒りや悲しみなどの感情を含めて捉える必要があるという事なのです。

 

 

痛みには大きく分けて急性疼痛と慢性疼痛があり、

 急性疼痛は、怪我をした直後や手術をした直後に痛む組織損傷に伴って生じる痛みであり、足や手などで受け取った刺激を身体の異常として脳に知らせる警告信号の役割を果たす生理的意義のある痛みであります。

 慢性疼痛は、警告信号としての役割を必ずしも果たさない病態生理的な痛みであり、3〜6ヶ月以上続く長期間の痛みが残存しているのが慢性疼痛です。国際疼痛学会では慢性疼痛は「治療に要すると期待されている時間の枠を超えて持続する痛み、あるいは進行性の非がん性疼痛に基づく痛み」と定義されています。つまり簡単にいうと、組織損傷が十分治癒しているにもかかわらず、あるいは痛みの原因となる組織損傷が明確でないにもかかわらず持続する痛みや、変形性関節症のように長期間にわたり侵害刺激が加わり続ける痛みとされています。

 このように急性疼痛と慢性疼痛は時間的経過のみの違いで区分されるものではなく、病態の違いによっても区分されるもので、それぞれ適切な対処法を選択する必要があるのです。

 

 最近では、慢性疼痛の影響で生活において様々な支障をきたす要因になるという報告もあります。また、慢性疼痛に関しては、心理社会的要因として時間が経って傷も治り痛みも出ないなずなのに痛みを感じるといったケースが多くみられるようになります。急性疼痛の際に痛みを我慢しながら過ごしたり、痛みがあることによって援助を受けれる経験を重ねると、頭の中では『怪我をして間もないから痛い』から『身体を動かす事=痛い』という誤った認識に変わりやすく、痛みそのものよりも身体を動かす事自体への恐怖心を抱く慢性疼痛者は非常に多くなっております。それによりその後の生活の満足度を下げるとして慢性疼痛は問題視されています。

 

 先ほど述べたように慢性疼痛は、痛みがないにもかかわらず痛いと感じてしまう場合が多く、多くの人がそれを病態のせいであると諦めてしまっている現状もあります。また、病院で主治医の先生から〇〇ですと診断をうけ、私は病気なんだと思う情動的な事も慢性的な痛みに繋がっております。

 確かに、神経系から来る痺れや痛み、筋肉の強張り感などは完全に治すということは正直厳しいものもあります。しかし、身体を動かす=痛い、病気になったから痛い という認識のままでいると、"廃用”による、つまり動かないことによって筋肉が硬くなり、血管や神経を圧迫することによる痛みや心理面においての二次的な痛みを引き起こすことにも繋がります。

 

 ここで少し、細かい話になりますが、痛いと感じるのは脳で"痛みを感じる”からと思いますよね。

 しかし、脳には痛みを感じる場所がないんです!

 ではなぜ痛みを感じるのか。それは痛みの受容器(感じる場所)は手や足などの末梢に存在しており、そこからの刺激情報が電気信号に変換され、脳の様々な場所に情報として伝えられます。そしてその場所において異常な情報が不快な感覚・情動体験である「痛み」として知覚され、認知されるながれがあるのです。

 

 日本において、生活や仕事になんらかの支障を来す痛みを保有している慢性疼痛者の割合は約13%で、疼痛治療を専門とする医療機関(ペインクリニック)に通われている割合はわずか0.8%と諸外国に比べ低い数値となっております。すなわち、日本人の慢性疼痛保有者は、痛みは病気の一症状であり、一生付き合っていかなければならないと半ば諦めていると考えている人が多いという事です。

 でも、逆に痛みが抑えられたら前向きな考え方ができると考えている人も多い為、十分な疼痛治療ができれば生活の質(QOL)の向上が可能となるという事なんです。

 

 私自身、臨床にて慢性疼痛の患者さんを多くみてきました。その中でもやはり、心理面で痛みに繋がっている事が多くみられ、それに対して適切な方法を取る事で痛みが軽減している方は何度も見てきました。

 ですので、今現在長い間痛みや痺れなどの不快感に悩んでいる方は、是非とも病院に主治医の先生だけでなく、ペインクリニックなどの疼痛専門の医療機関に受診し、その慢性疼痛が本当に病態から来るものなのかを自分自身で分かった上で何が必要かを判断する事も痛みから解放される近道として重要な手段であると私は考えます。

 今よりもきっと明るい人生を過ごすためにも、是非参考にしてください。。

 

 

でわ、また次回に!

To be continued!✋

 

足を組んだ姿勢ってカッコ悪いよね!?

みなさんは、普段の生活の中でどの程度足を組んだ姿勢になっていますか?

気づけばついつい足を組んでしまいますよね。足を組むと座っていても身体が安定し楽になりますよね。

でも、心配になるのが身体の歪みです。足を組み続けると『骨盤』が歪んでしまうと聞いた事があると思います。

でわ、

骨盤とはなんでしょうか?

 

《骨盤とは》

まずは骨盤とは、わかりやすく一言で言うと、『腰回りの骨』の事です。

骨盤は3つの骨の集合体で"骨盤帯”とも言われており、それぞれの骨を尾骨、仙骨、寛骨(坐骨、腸骨、恥骨の総称)と言われています。3つの骨が合わさって一つの呼び方をされている部位であり、とても複雑な形をしているのです。その為、一つでも不具合が生じた場合はあらゆる影響を招いてしまうことにも繋がります。

女性特有(骨盤帯・産後)の痛み、腹直筋離開|Dr.KAKUKOスポーツクリニック

 

《骨盤の役割》

骨盤は、全身の骨の中でも重要な役割を果たしている場所であり、男女でも役割が違ってきます。

主に、下記のような役割があります。

  • 上半身と下半身との協調性

 人の生活において欠かすことのできない"動き”。これを上半身と下半身の連携をとってくれているのが骨盤です。立つ、しゃがむ、座る、歩く、走る、などの動作は常に上半身と下半身を使い、骨盤は上半身を支えなければなりません。足からの情報を適切に上半身にも伝え、その情報を受け取った上半身も上手く下半身の動きに対応する。この一連の繋がりをになっているのが骨盤です。中間地点として力を上手く伝え合う(協調性)役割と脊椎とも繋がっている為、身体のバランス、重心を決めるのにとても重要な役割を話しています。

 

  • 座位姿勢を支える働き

 座位姿勢の際に一番下で座面に接しており、上半身を支えているのが骨盤です。骨盤の坐骨にしっかりと体重が乗っている事で身体は安定するようになっていますが、猫背の座り方や足を組んだ座り方、横座りなどの姿勢は、上手く坐骨で体重を支える事ができなくなり、バランスが不安定で骨盤の歪みにも繋がります。簡単にゆうと女性座りです。女性座りは坐骨が片方した付いていない為、身体を安定させる為に腕を付いて支えようとしますよね。それと一緒です。骨盤も安定しないとどこかで補わなくてはいけず、それが過剰になると姿勢の崩れや痛みの原因にもなります。

 

  • 歩行を安定させる役割

 歩行の際、骨盤は足からの衝撃を吸収し、受け流す役割があります。足の裏からアスファルトなどの硬い地面や砂場などの柔らかい場所から様々な衝撃(刺激情報)が全身に伝わりますが、その際、余分な負担を上半身などに掛けないよう吸収しているのが骨盤なのです。

 

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 骨盤は45度から見ると中心に向かって凹んでいる、お椀型をしています。それは骨盤の中に大腸や膀胱などの内臓や子宮、卵巣などの生殖器が入っており、それらを守り、支える働きをしています。その為、骨盤が歪んでしまうと、上手く骨盤内で支え、収める事ができなくなりお腹が出てしまう原因にもなります。

 また、骨盤は男女で大きさが異なります。女性は男性よりも丸みを帯びた、卵型をしており、これは産道がある為であり、妊娠してお腹に赤ちゃんができた時もしっかりと守れ、安全に産めるようにする為です。男性は産道がない分縦長の型をしております。

 

 

でわ、足を組んだときの身体の変化を説明していきます。

《身体の変化》

 足を組んだ姿勢を長時間続けると骨盤が傾き、座面に対して重心位置の左右差が大きくなると自然と重心(バランス)を取ろうとして力が入り、脊柱などの側弯が強くなり、骨盤も後傾し、頭が前方に出た姿勢になりやすくなります。また、脚を組むことで鼠径部が圧迫され、血流も妨げられる為、それが蓄積されることで腰痛や肩こり、冷え、だるさは浮腫みの原因にもなります。

 実際に足を組んでみて右と左で組みやすさがある方もいると思います。左右差を感じた人は姿勢が無意識に崩れていることが考えられますので注意が必要です。

 

《対処方法》

①足を組みたくなる側のお尻の下にタオルを敷いて座る

 すると、体重がのりやすくなり姿勢の修正がしやすくなります。それを継続することで、余分な力みを取り除き、重心位置を左右均等になりやすくなります。

 

②立って仕事をしてみる。例えば:デスクワークや打ち合わせ、ランチ

 立位は座っているよりも疲れるかもしれません。しかし、脊柱には座位よりも負担が少なくなるんです。座位は直接座面に骨盤が乗り、その上に脊柱がありますよね。立位では足部、膝、股関節、骨盤と脊柱までにさまざまな骨、関節を跨ぐため、負担が分散されるため脊柱には負担が少なくなるのです。

 立って仕事のできない場合は、座位時間を1時間程度で留め、その都度30〜1分程度立ち上がっている時間を確保するだけでも違います。

 

③骨盤ベルトを活用する

 すでに骨盤のズレが起きてしまっている方やズレによって痛みなどの症状が出てき始めている方は骨盤ベルトを活用する事で進行予防にも繋がります。

 

④日常的にストレッチを行う

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 上のイラストのように、仰向けで両膝を立てます。その状態のまま、頭と足を捻っていきましょう。この時、頭を右に回す場合は足を左に回す、頭を左に回す場合は、足は右に回すように頭と足は反対の動きをするようにするとより効果的です。倒した状態で呼吸を止めないよう注意して5秒キープ。左右で10回程度行うと良いです。

 このストレッチを寝る前や起床前に行う事で1日の疲れ、歪みのリセットや起きる前の準備体操になります。あまり時間を取れない方でも短時間でも良いので行うように心掛けましょう。

 

 

 

 

でわ、また次回に!

To be continued!✋

 

ストレートネックがなくなれば、モテる!!

さあ、今回のテーマは『ストレートネック』です。

増えるストレートネックスマホ、パソコンの使い過ぎに注意|医療 ...

ストレートネックのことは聞き覚えのある方も多いと思います。前回、お話しした猫背とも共通する部分もあるため、重複する事がありると思いますが、猫背と同等に現代人のなりやすい不良姿勢と言われています。ぜひとも最後までお付き合い下さいね。

 

首が出た姿勢

いわゆるストレートネックです。

《原因》

 本来、緩やかな彎曲になっている首の骨(頸椎)

長時間、長期間の負担のかかりやすい姿勢をとることによって、頸椎が一直線になってしまい顎が前に突き出たような姿勢になる状態をさします。デスクワークや下を向いた作業(仕事や勉強、読書など)の多いかた、また目の悪いかた、メガネやコンタクトをしていても視力が適切になっていないかた、元々猫背傾向のかたこのようなことにあてはなまる人は要注意です。また、男性よりも筋力の少ない女性や子供になりやすい傾向にあります。

 人の頭は体重の約10%(約4-6kg)あると言われており、その頭を頸椎と呼ばれる7つの首の骨で支えているんです。頭の重たさのストレスを上手く受け流すために頸椎は彎曲しているといわれています。首への負担は角度によって変動があり、30度傾けると約18kg、45度傾けると約22kg、60度傾けると約27kgの重さが首には掛かっているといわれています。首が60度傾いた状態では8歳の子供を常に首に乗せて生活していることと同じなんです。そう考えるととても負担がかかっていることがわかりますよね。

 体重の10%ある頭を首だけで支えているなんて凄くないですか?

 それだけじゃないですよ!

 頭本来の重さは4-6kgかもしれませんが、動作などで身体が振られる(動揺)ことでそれ以上に頸椎には負担を掛けているんです。イメージとしてはビルを想像して下さい。地震によって地面が揺れると地面から離れた上の階の方が下の階よりも揺れが大きくなりますよね。

 もう一つは花を想像して下さい。下の方のキクがわずかに傾いているとします。そうすると下の方ではわずかでも上に行くにつれて傾きが大きくなり、支えきれなくなると花は折れ曲がってしまいますよね。

 人の身体でも同じ事が起こっており、地面から離れた頭の方は少しの揺れでも大きな影響を受けやすく、身体の重心から離れすぎると転倒や怪我など(花が折れ曲がってしまうこと)に繋がるため、身体から離れないように頸椎とそれを支える筋肉が必死に支えるのです。

 

《ストレートネックによるリスク》

疲労蓄積、首や肩、背中のコリやハリ感

  ストレートネックによって筋肉の緊張状態が続き、乳酸などの疲労物質が溜まっていくと身体の疲労にも繋がります。また、乳酸などの疲労物質は筋肉を硬くする作用もあるため、疲労が溜まればたまるほど筋肉も硬くなりやすくなるのです。

 

②肩こり、首こり

 先程①で述べたことと重なりますが、筋肉の緊張状態が続き、乳酸などの疲労物質が溜まっていくと身体も硬くなりやすくなり、肩こりや首こりの原因になります。

 

③頭痛、吐き気、めまいやイライラ、不眠などの自律神経系の症状

 ストレートネックによって顎が上がった状態になると頭への血流も低下します。頭に血液が不足すると、それまでコントロールされていた自律神経が乱れ、その結果、頭痛、吐き気、めまい、イライラ、不眠、集中力の低下、眠気などの症状が出現しやすくなります。

 

④手や腕の痺れや痛み、力の入りにくさ

 ストレートネックによって、本来の脊椎の形ではなくなることで、脊椎の間にある椎間板が圧迫されます。普段から椎間板はある程度の圧迫は受けているのですが、ストレートネックによって首が前に出ることで、椎間板の前部に過度に圧迫が掛かる状態になります。その結果、圧迫に耐えきれなくなった椎間板が飛び出してしまい、頸椎の後方にある神経を刺激(圧迫)してしまうことで、痺れや痛み、力の入りにくさといった症状が現れます。この代表がヘルニアや、椎間板ではなく頸椎そのものがズレてしまう『滑り症』です。頚椎(頸椎)椎間板ヘルニアとはどんな病気?その症状と原因 ...

 

誤嚥

 ストレートネックによって首が前方に傾き、頭が前方に出ることによって、顎が上がった状態になります。顎が上がった状態になると飲み込みの際に働く筋肉が突っ張った状態になります。みなさんも顎を斜め上に突き上げてみて下さい。喉周りにツッパリ感を感じると思います。その状態のまま唾を飲み込もうとしてみて下さい。飲み込みにくいですよね。ストレートネックになると常に飲み込みの際はそうなっていると考えて下さい。

 その結果、上手く飲み込みができずに誤嚥になる。当然のことですよ。

 

《ストレートネックのチェック方法》

 やり方は、前回の猫背チェックとほとんど同じです。壁に後ろ向きで立って、肩甲骨とお尻と踵を壁に付けます。その際、後頭部が壁からどの程度離れているかで判断します。

 正常であれば軽く触れていますが、壁から握り拳1こ以上離れている人は重度のストレートネックになっている事が考えられます。

 

 

ストレートネックの人はぜひとも、これからお伝えするストレッチとエクササイズを行って下さい💡

 

首の側屈ストレッチ

 ストレートネックになると首の横側の筋肉が縮み、よりストレートネックを助長させてしまうことにもなるため、しっかりと柔軟性を出してあげましょう。

 やり方は、耳を肩に当てるようにして頭を横に倒します。横に倒したまま10秒キープ。これを左右交互に2−3回程度行いましょう。

《ポイント💡》

頭は正面を向いたまま行い、肩が上がらないように注意しましょう。

 

首回りの筋膜リリース

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 筋肉の周りには筋膜という薄い膜がまとわっており、筋膜が硬くなる事でもストレートネックになります。また、いくら筋肉のストレッチを行い柔らかくしても、筋膜が緩んでいなかったらすぐに元に戻ってしまいます。

 その為、首の下にタオルを丸めて入れ、頭を左右に数回回旋させていきましょう。首回り全体の筋肉がちょうどタオルに当たってリリースされます。

 

首の後ろの筋肉を鍛えるエクササイズ

枕から後頭部へ圧迫感がある3つの原因と対処法

 最後に、首を後から支える筋肉を鍛えていきましょう。

 やり方は、枕に仰向けで寝て、顎を引きながら後頭部を枕に押し付けていきます。その状態のまま5秒キープし、それを10回程度行いましょう。

 

*その他にも、生活の中で身体を伸ばす意識を持つことも大変重要になりますので、ぜひ心掛けてみて下さい。

 

 

 

では、また次回に!

To be continued!✋