疲労に振り回されない人生を!!パート②

 前回の記事では、『疲労に振り回されない人生を』というテーマで

疲労とはなんぞや?

・そのメカニズムとは

疲労のきっかけや対処方法

をお伝えしましたが、そもそも疲れるとどんな症状が出ると思いますか?

 ぱっとイメージできるものとして、身体のだるさ、睡眠不足、食欲不振、頭痛、肩こり、腰痛、便秘、イライラ感、動悸がするなどなど、テレビなどでも言われているような症状が思いつきますよね。

 そもそもこれらの症状は何が原因なのか知っていますか?

 これらの症状のほとんどが自律神経系の乱れによる影響と考えてもらって良いと思います。

 という事で、今回は疲労と自律神経系の関係性について話していきたいと思います。

 

そもそも自律神経って何?

 自律神経とは、呼吸、循環、代謝、体温、消化、分泌、生殖などの生命活動の基本となる機能のホメオスタシス(恒常性機能)を保つ為に重要な働きをしている神経です。

 自律神経は"無意識的”に働きます。自律神経があるおかげで、私たち人間は特に自分で意識しなくても各種の内蔵の状態を把握でき、心臓を動かすペースを変えたり、食べ物を食べた後に消化管を動かしたり、消化したり、呼吸をしたり、眠ったりする事ができるわけです。

 

自律神経の種類

 自律神経には機能的に異なる2種類の神経によって各器官を支配しています。その2種類は交感神経副交感神経と言われるものです。おそらく聞いた事がある人も多いと思います。これらの神経の機能はお互いが反対の働きに関係するようになっております。(例えば、交感神経が右に行くなら、副交感神経は左に行くというイメージです)

  

 

自律神経の役割

 交感神経は、心拍数を高め、血圧、血糖を上げ、消化管の分泌・運動を抑えます。身体がなんらかの緊急事態の際に、それに即座に対応できるように身体全体の機能状態を変えるわけです。

 逆に、副交感神経は、交感神経の働きとは反対に、省エネになるようエネルギー消費を節約し、身体に蓄える働きをします。

 

《交感神経が活発になると》

  • 瞳孔は散瞳
  • 涙腺や唾液腺は血管を収縮させて分泌を減少させる
  • 汗線は分泌を増加させ、多汗になる
  • 心臓の筋肉の収縮力を増す(心拍数が増える)
  • 肺の気管支平滑筋弛緩させ、気管支を拡張させる
  • 気管支の動脈を収縮させる
  • 消化管の筋肉の動きを抑制させる(蠕動運動を抑える)
  • 肝臓ではグリコーゲンを分解しブドウ糖に変える
  • 腎臓では尿の産生を減少させる
  • アドレナリンとノルアドレナリンを放出させる
  • 膀胱が弛緩し、蓄尿する
  • 便秘になる
  • 射精させる
  • 鳥肌が立つ
  • 脳の血管が収縮する
  • 皮膚や内蔵臓器、骨格筋の血管を収縮・拡張させる

 

《副交感神経が活発になると》

  • 瞳孔は縮瞳
  • 涙腺や唾液腺は血管を弛緩させ分泌を増加させる
  • 心臓の筋肉の収縮力を減少させる
  • 肺の気管支平滑筋を収縮させ、気管支を狭くする
  • 消化管の筋肉の働きを亢進させる(蠕動運動を促す)
  • 膀胱が収縮し、排尿させる
  • 勃起させる
  • 脳の血管が弛緩し、拡張する

 

このように、交感神経と副交感神経とはお互いが反対の働きをしているのがお分かりになると思います。それぞれが多賀に強調している事で、私たちの身体の生命機能の働きがバランス良く保たれているのです。

 

 

なぜ自律神経が乱れるのか?

 先ほど話したように、自律神経は私たちの生命機能を保つ為にとって重要な働きをしています。

 普段の心と身体が乱れていると身体のホメオスタシス機能も不安定になってしまいます。

 その乱す主な要因としては、

  • 生活習慣
  • ストレス

が挙げられます。

 

 生活習慣と言っても睡眠不足、栄養や時間の偏った食事、仕事の夜勤など様々です。規則正しい生活のもと、自律神経の働きが十分発揮されますので、出来る限り十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけて生活を送る事が大切です。

 特に朝の起床直後は副交感神経の働きが弱い時間帯です。その為、始まりである水分をとって朝食を摂る事で副交感神経の働きを促し、自律神経のバランスを整えてくれます。また、食事も早食いではなくできるだけゆっくりしっかりと噛みながら食べるように心がけることもポイントです。

 

 ストレスに関しても、人それぞれストレスの感じ方は違うと思います。人がストレスを感じることで体内では交感神経が優位に働きストレスに負けないよう身体をコントロールしようと働きます。長時間ストレスを受け続けるとその交感神経優位の状態も長くなり、副交感神経とのバランスも崩れてしまします。その結果、ストレスを受けている状態でなくても交感神経優位の状態になってしまい、身体のバランスが乱れてしまうのです。

 

 交感神経の優位な状態になると、肥満にもなりやすくなります。また、喉の痛みや熱っぽさも自律神経の乱れによるものかもしれません。

 そういった事が少しでも当てはまる方は、日々の自分の生活を振り返り、乱れていないかを確かめてみましょう。そして改善できる部分から少しずつ変えていき、疲れに負けない身体づくりを始めていきましょう!!

 

 

 

 

 

でわ、また次回に!

To be continued!✋