腰痛予防・軽減の為に今できることを

みなさん!知っていますか?

 

現在、職場での腰痛は休業4日以上の職業性疾病のうち6割を占める労働災害となっているんです!! 

厚生労働省は、平成6年9月に「職場における腰痛予防対策指針」を示し、主に重量物を取り扱う事業場などに対して、啓発や指導を行ってきました。

・近年は高齢者介護などの社会福祉施設での腰痛発生件数が大幅に増加している状況にあります。

 

ここで、腰痛にはGrade定義が存在するんです。

Grade0~4の5段階で、Grade0が『腰痛なし』、Grade1が『支障のない腰痛』、Grade2は『支障はあるが仕事などを休まなかった腰痛』、Grade3が『連続4日未満休んだ腰痛』、Grade4が『連続4日以上休んだ腰痛』とされており、

腰痛の障害有訴率について全国6万5千人の調査を行なったところ

Grade0は16.6%、Grade1は45.9%、Grade2は12.9%、Grade3は15.0%、Grade4は9.6%という結果になりました。

また、腰痛ありが全体の83.4%、仕事を休んだことありが全体の25%もいるといる結果となりました。

                        Fuji T,Matsudaira K.Eur Spine J22,2013

 

 

そもそも腰痛ってなんだと思いますか??

腰痛とは、腰や背中からお尻にかけて傷みや張り、だる重さ、不快感などの症状なんです。

これはなにを意味するかというと、症状というだけであって原因がその場所にあるとは限らないということなんです!!

たまたま、腰に症状が出てしまっただけで、実際の原因は首や肩、膝、足部にあるんです。これをほとんどの人が知りません。だから痛いところにのみアプローチを試みて、また同じ痛みを繰り返しているんです。

そもそも腰部は胸部と違い、周りには腰椎しか支える物がないんです。また元々の可動域も小さく、腰の周りには内臓などの重たい物が密集していると自然と負担が掛かりやすくなるんです。可動域が小さいわりに胸部のような肋骨もない為に動きを遮るものがなく、本来の動き以上のことをしてしまいやすい場所なんです。

実際に胸を丸めるのと腰を丸めるのを行なってみると、圧倒的に腰を丸める方が楽にできると思います。そういうことなんです。動きがあればあるほど良いのではなく、ちくわと同じで許容の範囲以上に曲げるとなそれはストレスになり裂けてしまいますよね。それが腰でも怒っていると考えてください。

 

 

痛みがあるとどれくらい仕事効率は低下するの??

肩こりや腰痛などをはじめとする慢性疼痛による勤務時間の損失は1週間で平均4.6時間に及ぶとの試算も報告されているんですよ!

ちなみに、これを日本人の平均時給1203円で掛けると

1203(円)×4.6(時間)=5533.8円

1週間で約5533円を損しているということなんです。

1ヶ月なら5533.8×4(週)=22135.2(円)

1年なら22135.2×12=265622.4(円)

なんと、1年間で約26万円の仕事効率が低下しているということなんです!

え!?これって給料なら1ヶ月以上ただ働きですよね。この事実を知ると余計に無理して働くことにバカバカしくなりますよね。

 

 

だからこそ今、変化をする時なんです!!

確かに、塗り薬などのように塗った直後から『効いている』などの実感はすぐには結果となって出ないかもしれないが、少しずつでも進んでいくことで着実に成果が現れるのは間違いないです。

もちろん、種類によってはすぐにでも病院に受診が必要な場合もあります。

《Red flag》

▷腰を動かさずにじっとしていても痛い、夜間など横になっていても

 痛みが楽にならない

▷微熱でも発熱が続いている

▷理由もなく体重が減少した

▷癌や結核を患った事がある

▷数値がうまくコントロールされていない糖尿病や高血圧がある

▷痛み止めを使用しても頑固な痛みがぶり返す

▷痛みがお尻から膝下まで広がる

↑上記の項目に当てはまる場合は、医療機関に受診しましょう。

 

勤労者が仕事に支障をきたす腰痛の危険因子

人間工学的要因・・・<新規発生>持ち上げ•前屈み動作が頻回

              25kg以上の持ち上げ動作

          <慢性化>20kg以上の重量物取扱、介護作業に従事

心理社会的要因・・・<新規発生>職場の人間関係のストレス、

              週労働時間が60時間以上

          <慢性化>仕事の底満足度(働きがい、上司のサポー

             トが不足)、人間関係のストレス

             家族が腰痛で支障をきたした既往

             不安、抑うつ、身体化

 

 

ここで質問です。。

Q)腰痛といってぱっと思うのがぎっくり腰。ぎっくり腰になったらできるだけ安静にしているのが望ましいでしょうか?

エンジニアのための腰痛予防と対策について | パソナテック

             A)痛みの範囲内で活動する事が望ましい

*安静にしすぎると2回以上ぎっくり腰になる再発率が2倍以上違うんです。なので痛みはあるとは思いますが、可能な限り普段の生活を心がけ、その中で痛みが強くなる場合は環境調整や動作の工夫によってその負荷を軽減させる事が重要なんです!

 

腰痛の無い健常者でもレントゲンを撮ると異常がある!?

どういうことかと言うと、

腰痛によって皆さん病院に受診しますよね??

この時、主治医の先生から『あぁ、椎間板が変性してますね』、『脊柱管が狭窄していますね』などと言われると思います。

しかし、実際は20歳代から痛みがなくても椎間板の変性や髄核脱出、椎間板膨隆、脊柱管狭窄は見られているんです。

それを病院に罹るとなにかしらの診断名を付けないと医療費が請求できない為に、名前がつく事があるんです。(もちろんそればかりでは無いですよ💦)

つまりなにが言いたいかと言うと

世の中の人は、名前に踊らされ過ぎているんです。大抵の人は診断名が付くとそれだけで気分が沈み、痛みに繋げてしまいます。

でも、それが負の連鎖の入り口なんです。。。

 

この知識を知っているか、知っていないかで痛みに対する付き合い方が変わると思います。

でわ、余韻を残したまた次回に!バイバイ!